銀行預金金利を徹底比較【2026年9月版】メガバンク・ネット銀行、今どこに預けるのが得か

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日銀の利上げで、銀行預金の「置き場所」が問われる時代に

 長らく日本の銀行預金は、どこに預けても金利はほぼゼロという状態が続いていました。ところが日銀が2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、段階的な利上げが続き、2026年9月18日の金融政策決定会合では政策金利を1.25%程度へ引き上げることが決定されました(適用は同年9月24日から)。こうなってくると、無視できないのが銀行ごとの金利差です。預け先や商品、適用条件によって受け取れる利息には大きな差が生じます。

 この記事では、2026年9月22日時点の各行公式発表・プレスリリースをもとに、メガバンクからネット銀行まで主要な銀行の普通預金・定期預金金利を調べ、個人にとってどこに預けるのが有利になりやすいかを整理します。金利は日々見直される変動的な情報のため、実際に口座を開く前には必ず各行の公式サイトで最新の利率を確認してください。

政策金利はここまで上がった

 まず前提として、日銀の政策金利がどう推移してきたかを押さえておきましょう。銀行の預金金利は、政策金利や市場金利などの影響を受けて見直されます。

時期 政策金利誘導目標(概ね) 補足
2024年3月 0〜0.1%程度 マイナス金利政策を解除
2024年7月 0.25%程度 追加利上げ
2025年1月 0.5%程度 追加利上げ
2025年12月 0.75%程度 1995年以来、約30年ぶりの水準
2026年6月 1.00%程度 追加利上げ
2026年7月 1.00%程度(据え置き) 利上げ見送り
2026年9月18日決定(適用は9月24日〜) 1.25%程度 1995年以来、約31年ぶりの高水準

 追加利上げの可能性については市場関係者からさまざまな見方が出ていますが、具体的な時期や回数は決まっていません。物価や為替の動向次第で前後する可能性がある、という前提で見ておくのが無難でしょう。

普通預金の金利を比較する

 普通預金は、いつでも出し入れできる分、金利は低めに設定されるのが一般的です。ただし同じ「普通預金」でも、銀行によって基本金利にはかなり幅があります。

銀行 金利(税引前・年利) 条件
三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行(メガバンク3行) 0.40%(2026年11月2日から0.50%へ引き上げ予定) 条件なし
ゆうちょ銀行(通常貯金) 0.40%(2026年11月9日から0.50%へ引き上げ予定) 条件なし
イオン銀行 0.40% 「イオン銀行Myステージ」による普通預金優遇は2026年2月28日に終了済み。現在はステージにかかわらず一律
楽天銀行(通常) 0.40% 条件なし
楽天銀行(マネーブリッジ、1,000万円以下。代表的な優遇条件) 0.48% 楽天証券口座と連携
楽天銀行(楽天カード利用代金の引落口座に設定) 0.42% 楽天カードの引落口座を楽天銀行に設定
楽天銀行(ボーナス金利、複数条件を組み合わせた上限) 最大0.74% 楽天モバイル契約など複数のボーナス条件を積み上げ
ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行) 0.40%(SBIハイブリッド預金で0.41%)※2026年10月1日から円普通預金0.50%・SBIハイブリッド預金0.51%へ引き上げ予定 SBI証券口座との連携等
SBI新生銀行(SBIハイパー預金) 0.55%(2026年7月10日改定) SBI証券口座との連携
auじぶん銀行(基本金利) 0.41% 条件なし
auじぶん銀行(全条件達成時) 0.61%(プレミアム優遇適用時は最大0.75%) au PAYアプリ連携・au PAYカード引落・証券口座連携
PayPay銀行(ステップアップ円預金) 預金金利は最大0.60%。PayPayポイントの受取設定をすると月中平均残高500万円までの部分に年0.1%相当のポイントが付与され、ポイント込みで最大0.70%相当※2026年11月1日から預金金利が最大0.70%(ポイント込みで最大0.80%相当)へ引き上げ予定。最上位金利の対象残高は30歳以上が200万〜1,000万円、29歳以下が100万〜1,000万円の部分 残高・年齢に応じた段階制。最大金利は一定の残高帯のみが対象、ポイント付与は月中平均残高500万円までが対象で、誰でも預けるだけで一律に適用されるわけではない
ソニー銀行 最大0.80% 給与受取・デビットカード利用など
東京スター銀行 最大1.05%(2026年7月改定。給与・年金受取、資産運用商品保有、NISA・投資信託などの条件に応じて段階的に優遇金利が適用される) 給与・年金受取口座指定/資産運用商品保有/NISA口座保有+投信購入などの条件による優遇。条件を満たさない場合は基本金利のみ
あおぞら銀行BANK支店(普通預金) 100万円までの部分が1.00%(100万円超は0.65%)※2026年10月1日から100万円まで1.20%・100万円超0.75%へ引き上げ予定 条件なし
島根銀行スマートフォン支店 0.80% 条件なし

 楽天銀行のように、優遇条件が複数用意されている銀行では「最大○%」がそのまま誰でも受け取れる金利とは限りません。楽天銀行の場合、単純にマネーブリッジを使うと0.48%ですが、これに楽天モバイル契約などのボーナス金利条件を積み上げると最大0.74%まで伸びる、という段階的な仕組みです。表の「最大」表記は、あくまで複数条件を満たした場合の上限だと考えてください。

 テキストで見ると分かりづらいので、条件を満たした場合の金利を目安の棒グラフにしてみます(1目盛りおよそ0.1%)。ただし、これは条件を満たした場合の金利を並べただけのもので、「数字が高い方が誰にとっても有利」という単純なランキングではありません。預入額の上限、優遇条件の達成しやすさ、対象となる取引、キャンペーン期間、ポイント還元の有無などによって、実際に受け取れる金額は人によって変わります。

銀行 金利 目安
東京スター銀行(優遇条件達成時の最大) 1.05% ■■■■■■■■■■■
あおぞら銀行BANK支店(100万円まで) 1.00% ■■■■■■■■■■
ソニー銀行(条件達成時) 0.80% ■■■■■■■■
島根銀行スマートフォン支店 0.80% ■■■■■■■■
auじぶん銀行(全条件達成時) 0.61% ■■■■■■
楽天銀行(マネーブリッジ) 0.48% ■■■■■
メガバンク3行・ゆうちょ銀行・楽天銀行(通常)・ドコモSMTBネット銀行 0.40%前後 ■■■■

 こうして並べると、あおぞら銀行BANK支店や東京スター銀行のように、条件次第でメガバンクの2倍以上の金利が付く銀行がある一方、あおぞら銀行BANK支店は「条件なし」で100万円まで年1.00%が適用される点が特徴的です。東京スター銀行やソニー銀行の高金利は、給与受取や取引実績など複数条件の達成が前提になるため、すでに別のメイン口座がある人にとってはハードルになり得ます。

定期預金の金利を比較する — 「通常金利」と「新規限定キャンペーン」は分けて見る

 定期預金の比較で注意したいのは、ネット記事でよく紹介される高金利の多くが「新規口座開設者限定」「キャンペーン期間限定」のものだという点です。既存口座で同じ金利が適用されるとは限らないため、ここでは通常金利とキャンペーン金利を分けて整理します。

通常金利(既存の口座でも適用される水準)

銀行 1年もの 5年もの 10年もの
三井住友銀行(スーパー定期) 0.50% 1.00% 1.25%
三菱UFJ銀行(スーパー定期) 0.50% 1.00% 1.25%
みずほ銀行(スーパー定期) 0.50% 0.825%(2026年9月22日時点。2026年8月3日改定) 1.075%(2026年9月22日時点。2026年8月3日改定)
ゆうちょ銀行(定期貯金) 0.50% 1.00% 1.25%
楽天銀行(円定期預金) 0.50% 1.00% 1.25%
あおぞら銀行BANK支店(定期預金「BANK The 定期」) 1.40% 1.70% 設定なし(預入期間は6ヶ月〜5年)
SBJ銀行「みんなの定期預金〈きほんくん〉」(誰でも利用可・新規口座限定ではない。表は1年・5年のみ代表掲載) 1.70% 1.60% 設定なし(預入期間は6ヶ月〜5年)
auじぶん銀行(通常の円定期預金) 0.50% 1.80% 設定なし(預入期間は1ヶ月〜5年)

新規口座開設者限定・キャンペーン金利(参考情報。適用条件・期間は要確認)

銀行 商品名 金利 備考
SBI新生銀行 スタートアップ円定期預金 3ヶ月もの・1年ものとも1.70%(2026年9月1日改定) 新規口座開設者限定
SBJ銀行 はじめての定期預金〈はじめくん〉 1年もの1.67%(2026年8月3日時点) 新規口座開設者限定
東京スター銀行 インターネット新規口座限定定期 1年もの1.75%・5年もの1.30% インターネット新規口座限定
auじぶん銀行 デビュー応援定期預金 3ヶ月もの1.50%・1年もの1.40% 2026年9月1日以降の新規口座開設者限定。口座開設日の翌々月末までに預入

 定期預金については、あおぞら銀行BANK支店やゆうちょ銀行、楽天銀行、SBJ銀行の「きほんくん」のように新規・既存を問わず適用される通常金利の水準が比較的高い銀行がある一方、SBI新生銀行のスタートアップ円定期預金やSBJ銀行の「はじめくん」、auじぶん銀行のデビュー応援定期預金のような高金利は新規口座開設者向けの商品・キャンペーンである点に気をつけたいところです。キャンペーンはいずれ終了しますし、次に同じ条件で預け替えできるとは限りません。

100万円を1年間預けたら、利息はどれくらい違うのか

 数字の比較だけだとイメージしづらいので、元本100万円を1年間預けた場合の利息を試算してみます(利息には20.315%の税金がかかるため、税引後の概算も併記します)。実際の普通預金は毎日の残高や金利変更のタイミングによって利息が変わるため、ここでは単純計算による概算です。

商品 金利 税引前利息(100万円・1年) 税引後の目安
メガバンク3行 普通預金(現行) 0.40% 4,000円 約3,187円
メガバンク3行 普通預金(11月以降) 0.50% 5,000円 約3,984円
メガバンク3行 スーパー定期(1年) 0.50% 5,000円 約3,984円
あおぞら銀行BANK支店 普通預金(100万円まで) 1.00% 10,000円 約7,969円
あおぞら銀行BANK支店 定期預金(通常・1年) 1.40% 14,000円 約11,156円
ゆうちょ銀行 定期貯金(1年) 0.50% 5,000円 約3,984円

 メガバンクの普通預金とあおぞら銀行BANK支店の普通預金を比べると、税引前で差は6,000円ほど。大金という感覚ではないかもしれませんが、条件なしでこの差が出る点は覚えておいて損はないでしょう。もっとまとまった金額を長期間預けるほど、この金利差の影響は大きくなっていきます。

個人にとって、結局どこに預けるのが得なのか

 ここまでの内容を踏まえて、目的別に整理してみます。

 生活費の受け皿や、いつでも引き出せる普段使いの口座としてなら、2026年9月22日時点では条件なしで1.00%が付くあおぞら銀行BANK支店が候補に挙がります(前述の通り、2026年10月1日からはさらに1.20%へ引き上げ予定です)。ATMの使い勝手や振込手数料の無料回数なども合わせて確認しておくとよいでしょう。すでに複数の条件を満たせる、あるいは満たすつもりがあるなら、東京スター銀行(優遇条件を満たした場合で最大1.05%)やソニー銀行、auじぶん銀行の優遇金利も選択肢になります。

 まとまった資金を数年単位で動かす予定がないなら、ゆうちょ銀行や楽天銀行では5年もの1.00%・10年もの1.25%という通常金利が設定されており、新規限定の条件なしでこの水準になる点が特徴です。SBI新生銀行の「スタートアップ円定期預金」やSBJ銀行の「はじめくん」、auじぶん銀行の「デビュー応援定期預金」といった新規口座開設者向け商品は、口座開設のタイミングが合えば有力な選択肢になりますが、適用条件と期間は必ず公式サイトで確認してから判断してください。

 一方で、メガバンクをメインバンクとして使い続けている人がすぐに乗り換える必要があるかというと、そうとも言い切れません。2026年11月からはメガバンク3行の普通預金も0.50%に引き上げられますし、住宅ローンや給与振込、各種引き落としをひとつの口座にまとめておく利便性も無視できない要素です。金利だけで判断せず、普段の使い方とのバランスで考えるのが現実的でしょう。

預け先を選ぶときの注意点

 また、この記事で紹介した「条件達成時」「新規口座限定」の金利は、いずれも達成条件や適用期間が細かく設定されています。条件を見落とすと、思っていたより低い基本金利しか付かないということも起こり得ます。口座開設の前には、必ず各行の商品説明ページで最新の条件と金利を確認しておきましょう。

参考:各行の公式金利ページ

 金利は変動するため、口座開設や預け入れの前には必ず公式サイトで最新の数字を確認してください。

まとめ

 日銀の利上げが続く中で、銀行によって普通預金・定期預金の金利には無視できない差が生まれています。メガバンクも金利を引き上げてはいるものの、2026年9月22日時点で条件なしで1.00%が付くあおぞら銀行BANK支店のような銀行と比べると、その差は縮まっていません。とはいえ、金利の高さだけを基準にするのではなく、使い勝手やメインバンクとしての利便性、そして預金保護の観点も含めて、自分の資金の性格に合った預け先を選ぶことが大切です。